A:「ねぇB子、私悩みがあるの。聞いてくれる?」
B:「あら、水臭いわね。私とあなたの仲じゃない。何でも言ってちょうだいよ。」
A:「二股・・・」
B:「あぁ・・・それは辛いわね。A子の魅力に気付かない馬鹿な男なのよ。そんな男捨ててしまって他の男探せばいいじゃない。」
A:「違うの、私が二股してるの。」
B:「あら、羨ましい。」
A:「でも困った事になってね。キープの正夫に、本命の拓也の事バレちゃったの。」
B:「まぁ!それでどうなったの?」
A:「まさかキープだとは言えないじゃない?正夫の方が好きよって言ったら、じゃあこれにサインしろって婚姻届なんて持ち出してきちゃって。」
B:「まぁ、どこでそんなもの手に入れて来たのかしらね。それでA子、まさかサインしちゃったの?」
A:「だってしょうがないじゃない。正夫すごい怒ってたんだもの。書かなかったら何されるかわからなかったから、名前書いてハンコ押しちゃった。」
B:「あ~あ、だってあなた正夫より拓也の方が好きなんでしょ?大丈夫なの?」
A:「うん、拓也の方が好き!大丈夫よ、あんなの意味無いもん。」
B:「そうね。あっ、そろそろ五時になる。五時には帰ってきなさいって言われてるからそろそろ帰るね。」
A:「うん、また明日ね。正夫の事、明日言いつけてやるんだから。」
B:「それがいいね!明日私も先生に正夫君がA子の事いじめてるって言ってあげる。また明日ね、A子ちゃん。」
A:「じゃーね、B子ちゃん。」
赤いランドセルを揺らしながら二人は帰っていきました。